フィリピンの不動産を購入の際に、デベロッパーと買主との間で取引の仲介的業務を担う『エージェント』の存在があります。
エージェントは物件購入に必要な多くの業務を買主の代わりに行います。
信頼関係が非常に重要ですので、このエージェント選びはとても大切です。
ここでは失敗しないエージェントの見極め方や、トラブル回避方法についてまとめてみました。
ツアーや個別面談などもやっていますので、お気軽にLINEでお問い合わせください。
目次
エージェントの選び方
エージェントは不動産会社、個人エージェント、フリーランスの3つの業者から探す方法があります。
不動産のエージェント業務を行うためには、必ず販売資格が必要です。
しかし、資格を待たずにエージェント業を行うような、いい加減な会社も残念ながら数多く存在します。
そのような悪質な業者から高額な金銭を要求されたり、騙されるなどのトラブルに遭わないためにも、エージェントを選ぶ際の注意事項をしっかりと確認して適切な業者を見極めるようにしましょう。
エージェントを見つける判断基準として、まずは過去の実績をみてみることをお勧めします。
1・不動産会社の場合
不動産会社を選ぶ場合、その企業が大手の不動産であるかどうかを確認しましょう。
大手の不動産会社は多数の物件を所有しており、経験や販売実績も豊富なので何か困ったことが起きた場合にも比較的スムーズに対応してもらえることが多いです。
フィリピンでは日本と違って、不動産に関する資格を所持していなくても不動産会社を営むことができてしまいます。
より信頼できる業者を選ぶためには、不動産業免許所持しているかの確認をすると良いでしょう。
不動産会社のホームページを見ると不動産業免許を所持しているかどうかの記載があるのでそこで確認できます。
2・エージェントの場合(個人)
個人エージェントとは、ある不動産会社一社のみの専属代理店会社のことを言います。
不動産会社のエージェントは物件販売と、物件への賃貸貸付業務を行います。
個人のエージェントを探す場合、販売資格所持の証明である販売許可証(顔写真付ライセンス)や社員証を所持しているか確認してください。
販売許可証を持っていないエージェントは正規のエージェントではないので、依頼しない方がいいでしょう。
3・フリーランス
個人エージェントとよく似た業者で、フリーランスがあります。
こちらは上記の個人エージェントと違い、数社の不動産会社を扱っている業者です。
フリーランスが個人事業主であるフリーランスの場合、販売資格を持っているかの確認を必ず行うようにしましょう。
フリーランスの業者も上記同様に販売資格がないとエージェント業務を行うことができませんので、販売許可証の所持が第一条件です。
社員証または、写真付ライセンスである販売許可証を所持していることを確認しましょう。
よくある失敗談
エージェントに依頼して起こった事例をご紹介します。
トラブルに発展する可能性のある問題を先に知ることで、トラブル回避のお役に立てば幸いです。
1・言語の壁でコミュニケーションが取れない
現地の不動産会社ですと、どうしても言語の壁があります。
フィリピン人は多くの場合、母国語であるタガログ語の他に英語が堪能です。
ですので英語が理解できるのであれば、タガログ語が話せなくてもコミュニケーションをとることが可能です。
英語でコミュニケーションがうまく取れるか心配な方は、言語の壁のせいでやり取り中に誤解を生む可能性もありますので日本の不動産代理店に依頼する方が良いでしょう。
2・アフターフォローがない
現地の企業は、物件購入後に何かトラブルが起こった際に対応してくれないといった問題がみられることがあります。
早急に対応してもらいたい問題が起こった際にもエージェントが対処してくれるまでに時間がかかるといったトラブルも起こりがちです。
日本の不動産業界はアフターフォローも手厚いことで有名です。
フィリピンのエージェントに同等の品質でのきめ細やかなアフターフォローを求めていると物足りなさも感じることがあるかもしれません。
3・粗悪な物件を売りつけられる
購入者が希望していた物件と全く違う物件を勧めてきたり、メリットのない土地の物件や人気のない物件を良い物件だと言って売りつけようとしてくるエージェントもいます。
投資用目的で購入しようとした際に、現地人もしくは外国人がリゾート目的で購入するような、賃貸付けに苦労し、かつ交通の便が悪い物件を提案されることがあります。
最悪の場合は、口車に乗ってしまい購入側本人もよく分からずに購入してしまうパターンもあります。
営業成績を挙げたいだけのエージェントによって売りつけられたよくあるパターンです。
失敗をふせぐためには
以上のようなエージェントとのトラブルを回避するためにはどうすれば良いのでしょうか?
実際に同様のことが起きた際の対応方法をいくつかご紹介したいと思います。
知り合いにエージェントを紹介してもらう
もし現地に知り合いがいるのであれば、知り合いから現地のエージェントを紹介してもらうと安心です。
信頼できる知り合いからの紹介であれば悪質なエージェントに当たる可能性は一気に低くなります。
現地で評判の良いエージェントは現地に住んでいる方の方がよく知っている場合があるので知り合いがいらっしゃる方は一度相談してみてはいかがでしょうか。
担当者の変更
ソリの合わない担当者やいい加減な仕事しかしない担当者だった場合は、思い切って担当者を変えてもらうことも重要です。
不動産会社に連絡し、担当者を変更してもらうようにしましょう。
不動産投資はまとまった資金が動くので、信頼できる担当者を見つけることが非常に大事です。
オーナーに直で交渉
エージェントを介さず物件を所有するオーナーと直接交渉できるのであれば、自分自身で行っても良いです。
その際に、間違った情報で騙されないように物件の知識や相場価格、手続き手順など正しい判断ができることが望ましいです。
まとめ
様々な代理店を紹介しましたが、日本人にとっては、フィリピン大手のデベロッパー会社とつながっている日本の代理店を利用するのが最善といえるでしょう。
一番リスクを回避しやすく、安心して業務を委託できます。
エージェントに迷っているのであれば日本の代理店を中心に探してみてはいかがでしょうか。
エージェントとのやりとりの中で少しでも疑問に思ったことは必ず確認して失敗のない不動産投資を行うようにしましょう
信頼できるエージェントを見極めて快適な不動産投資を行えるよう心から願っております。
コラムニスト紹介
永田 智睦 (ながた ともちか)
API Gateway株式会社 代表取締役
6年間金融機関に勤務後、個人保険代理店を営み法人化。
現在はフィリピン不動産販売会社や独立系FP事務所を中心に3社経営。
金融業界15年、独立して10年の経験を持ち、個人プランニングを約1000名近くの相談を受ける。
なおAPI Gatewayはフィリピン最大手財閥系デベロッパーの正規代理店として2019年、2020年と2年連続で日本マーケット売上高1位の実績がある。